
「山本正明」―。デジタル立体イラストという新たなジャンルを確立し、自由な表現方法でさらに作品を進化させる―。
この企画は、アットクリエイターズがキラリと光る作品を独断と偏見でピックアップ、素晴らしい作品を生み出すクリエイターをご紹介します。
「Pickup Creators」第五十一回目は「山本正明」。彼の等身大に迫ります!
― 山本正明さん、こんにちは。今回はお忙しいところお時間をご用意いただき本当にありがとうございます。今日は山本正明さんご自身について、いろいろ教えて頂きますので、よろしくお願いします!
(山本正明)よろしくおねがいします。
―Q. まず始めに現在はどのような活動をされておられますか?
書籍、社内報等の表紙や挿絵を描かせていただいてます。その合間にオリジナルの作品を創ってます。
―Q. 作品のアイデアはどのような時に生まれますか?
割と集中して考えます。締め切りがある方が燃えます。
―Q. 休日の過ごし方やイラストを描かれる以外で趣味があれば教えて下さい。
映画を見たり本を読んだりでマッタリしてますが、総合格闘技観戦が好きでそのときは多少興奮気味です。
―Q. 今までにない新しいジャンルの【デジタル立体イラストレーション】とは、一体どんな作品なのでしょうか?
ズバリ!デジタルと立体イラストの完全な融合です。軽量粘土でパーツごとに創った立体を撮影して、PhotoShopで合成、加工してます。そのため、あらゆる自然界の法則から解き放たれ、自由な表現が可能になりました!
―Q. 現在の作風に行きついた経緯を教えて下さい。
昔は平面にアクリルで描いてましたが、それがモノクロのペン画になって、ソレはソレで好きなので現在もペン画は描き続けてますが、立体にしたらおもしろいかなと思って始めました。なので僕の立体は基本が平面イラストなんです。平面を立体イラストっぽくしてるというか。もともとの発想が平面なので、宙に浮いてるものや、立体に出来ない形があったりで、それらを立体っぽく見せるためにPhotoShopを使い始めました。
―Q. ご自分の作品に影響を与えている見本となっている作品や人などおられますか?
立体イラストレーターさんのホームページはよく拝見させてもらってます。どうやったらCGではなく立体に見えるか研究してます。
―Q. 作品のコンセプトを教えて下さい。
以前は硬質で落ち着いたものが多かったです。土の中から出てきたようなかんじで。最近ではポップなものも挑戦中です。昔の写真やポスターの感じが出せればいいなと。
―Q. ご自分から見られて、作品の魅力または、ここに注目してほしいという部分は どのあたりでしょうか?
立体イラストの新しい可能性を感じていただければ幸いです。
―Q. 作品を制作する時に一番気をつけている部分はどのあたりですか?
PhotoShopで加工しすぎるとCGっぽくなってしまって手づくり感が無くなってしまうので、ある程度ムラやデコボコなど不完全さを残すようにしてます。
―Q. 今まで活動してきてイラストを描いてきてよかった!と思った出来事を教えて下さい。
現実的ですがお仕事いただいたときです。必要とされてるようで・・・。今もお仕事いただくたびに「やってきてよかったなぁ」と思ってます。あとは、冬の雨降りの朝に出勤しなくていい事でしょうか。
―Q. これからやってみたいお仕事や挑戦したいジャンルはありますか?
以前はザラザラの質感で落ち着いた雰囲気の作品が多かったのですが、最近はマットな質感でポップな雰囲気の作品も制作しているので、そちらの作品も前面に押し出していければと思ってます。それと、『デジタル立体イラスト』の制作技術を知って、「それならこんな事も出来るんじゃない?」というように新しい可能性を広げてくれるようなお仕事も大歓迎です。
―Q. それでは最後に今後の抱負、目標、こういったことにチャレンジしたい!などお聞かせ下さい。
デジタル立体でいろんな表現に挑戦していきたいです。
―ありがとうございました〜。
デジタル立体イラストが今以上に広まることを期待しています!
山本正明さんからのプレゼントです。
こちらから「山本正明オリジナル壁紙」をダウンロードできます。
サイズは、1050×1680px と1024×1280pixel、768×1024pixelの3種類です。


山本正明
デジタル立体イラストレーター
ビジネス系を中心に出版社、広告プロダクションなどからお仕事をいただいています。書籍カバー、挿絵等の制作を「デジタル立体イラストレーション」と「ペン画」で行っています。
●美術ひろしま2007-08
3月に出版された広島市文化財団の「美術ひろしま2007-08」です。今はほとんど描かなくなった純粋なアクリル画が掲載されてます。ある意味貴重です。

【粘土】
主に使ってるのはこの軽量粘土。表面から乾いてくれるので早く次の作業に移れるし、値段も安いので大量に買い込みます。場合によって石粉粘土を使ってます。

【絵の具】
下地にジェッソ。色はアクリルとポスターカラーを使い分けてます。

【カメラ】
今年買い替えたキャノンさんのデジタル一眼レフ。室内での撮影が多いのでACアダプタを繋いでます。

【パソコン】
ソフトはPhotoShopCS3。マウスはペン型とクリックスクロール専用の二刀流です。

【Wクリームエクレア】
甘いものが大好きです。とくにこれはお値段お手頃な割にとてもおいしいです。近所のコンビニではいつも売り切れですが、今日は僕が買い占めました。
■おすすめの1冊
『とんび』
重松清
昭和の父と子のお話。不器用なヤスさんと息子アキラとの生活。いずれやってくるアキラの巣立ち。周りの人達もみんな暖かくて涙がポロポロ流れました。それとカバーもとてもよい。とてもよいです。
■おすすめの1本
『TAXI DRIVER』
昔から何度も見てます。よく鏡の前で真似しました。ロバート・デ・ニーロの演技には鬼気迫るものがあります。
■おすすめの1枚
GUITARHYTHM FOREVER Vol.2
布袋寅泰
「LONELY★WILD」が入ってるのでVol.2にしました。全くイラストの仕事が無かった頃によくこの曲を聴いてがんばってました。ちなみにジャケットのオブジェはVol.1,2ともダリの作品です。
※画像をクリックすると拡大画像が表示されます。
【1】ラフを描く
ペンでラフを描きます。スキャナーで取り込んで簡単に色付け。
【2】形をつくる
立体部分だけをプリントアウト(なので色が違います)して、確認しつつ軽量粘土で形を作ります。PhotoShopである程度形の調整が出来るので細かいパーツは多少大きく作っても大丈夫。胴体の裏側など写らない部分は適当で。多少乾かして目立つデコボコがあれば直します。このバラバラ状態で一応粘土形成は完成。ここが今までの立体と違うところです。あとは下地を塗って色付け。色はあとで修正が利くので近い色で問題ないです。胴体のシマ模様もPhotoShopで描くので色は付けません。今回はほとんど青になってしまいました。
【3】撮影
手作りの簡易撮影セットです。光源とアングルを確認しながらパーツごとに撮影。
【4】合成・加工
デジタル立体イラストの一番重要な作業です。PhotoShopで不要な部分を消してラフを元に合成していきます。影が出来るところは色を調整して暗くします。大きければ縮小したり、短ければ切ってつなげたり、いろいろです。
【5】一応完成
細かい合成や色調整を繰り返して、合成部分がわからないようにします。コレで完成でもいいのですが、今回の作品のテーマは、昭和初期に絶滅したとされる『シマシマクチビルトカゲ』なので、さらに古い写真に見えるようにCGで手を加えて完成です。ちなみに『シマシマクチビルトカゲ』は花に似た鼻をもっており、そこに近づいた虫を前足で捕らえて食べます。この写真はちょうど虫を捕らえた瞬間を撮影したものでしょう。うっすら笑みを浮かべているようにも見えます。