
「風磨」―。甲冑やロボットなどモチーフにした作品は、手描きとデジタルの質感がうまくかけ合わされて味のあるリアルな作品に仕上がっている―。
この企画は、アットクリエイターズがキラリと光る作品を独断と偏見でピックアップ、素晴らしい作品を生み出すクリエイターをご紹介します。
「Pickup Creators」第五十五回目は「風磨」。彼の等身大に迫ります!
― 風磨さん、こんにちは。今回はお忙しいところお時間をご用意いただき本当にありがとうございます。今日は風磨さんご自身について、いろいろ教えて頂きますので、よろしくお願いします!
(風磨)おねがいします
―Q. まず始めに現在はどのような活動をされておられますか?
今年の春から社会人になりました。ゲーム会社でデザイナーとして働いています。まだまだ仕事を覚えるので精一杯ですが、余裕ができたら自主制作を再開しようと思っています。今は描きたいネタをアイディア帳に描き溜めているところです。
―Q. 作品のアイデアはどのような時に生まれますか?
描きたい絵面がパッと頭に浮かぶこともありますが、僕の場合、言葉からイメージすることが多いです。日常生活の中で触れる言葉の中で、いいなって思った言葉からラフスケッチをしてみて、そのラフからイメージできる言葉をまた書いて、その繰り返しでイメージを発展させていきます。
―Q. 風磨さんの作品は甲冑やロボットが多く登場しますが、描くきっかけや思い入れがあれば教えて下さい。
小さい頃に、歴史漫画を読んで、平安時代の源平の合戦に夢中になりました。その中で武者達が纏っている大鎧のカッコよさに感動したんです。それからというもの神保町で鎧関連の本を漁ったり、武具で有名な大山祇神社の宝物館に行ったりしました。今考えれば、かなり変な小学生だったと思います。(笑)ロボットの方は明確なきっかけがあるわけではないんですが、細かい部品や、ギミック感にワクワクしてしまうんです。小さい頃に遊んだ玩具や、作ったプラモデルが原点かもしれません。どちらにも共通しているのは、小学生時代からの趣味趣向というところですね。
―Q. 休日の過ごし方やイラストを描かれる以外で趣味があれば教えて下さい。
休日はだいたいダラダラしてるんですが、ドラムを叩いたり、本屋に行って、装丁や装画の良い本を探して、そのデザイナーさんやイラストレーターさんをチェックしたりすることもあります。
―Q. ご自分の作品に影響を与えている見本となっている作品や人などおられますか?
影響を受けたクリエイターは数えきれないですが、とりわけ絵本作家の安野光雅さんやエドワード・ゴーリーさんの影響は強く受けています。それにアニメーション作家のラウル・セルヴェさん、漫画家の五十嵐大介さんも良い見本になっています。また、漆芸家である父の作品も、僕の感性の基盤にあると思います。
―Q. 作品のコンセプトを教えて下さい。
僕の作品を見た人の頭の中で、勝手にストーリーが流れ出す、そのとっかかりを提供できれば、と考えています。
―Q. ご自分から見られて、作品の魅力または、ここに注目してほしいという部分は どのあたりでしょうか?
甲冑やメカ等、モチーフに対する愛情は画面に滲み出ていると思います。そういう「オタク」っぷりを是非見ていただきたいです。
―Q. 作品を制作する時に一番気をつけている部分はどのあたりですか?
上手く描こうとして紙に向かうと、どうしても線が死んでしまうのでラフの時に力まずに引いた線を大事にしようと心がけています。
―Q. 今まで使用してきた制作道具の中でおすすめの画材やソフトがあれば教えて下さい。
僕の画法上、使う画材は基本デッサン道具なので、おすすめといっても美術学生がみんな使っている物ばかりですね(笑)鉛筆はファーバーカステルのような、硬い物が好きです。あとナムラの擦筆は欠かせません。彩色はAdobeのPhotoshopを使っています。
―Q. 今まで活動してきてイラストを描いてきてよかった!と思った出来事を教えて下さい。
展示会場で、お客さんの生の反応を見たときですね。良い反応にしろ悪い反応にしろ、絵を描いても人に見せなきゃ何も始まらないんだな、と実感できるとともに鼓舞される思いです。
―Q. これからやってみたいお仕事や挑戦したいジャンルはありますか?
ゲーム会社に就職したので、一つのエンターテイメントを作るという自覚を持って、物作りに励んでいこうと思います。キャラクターデザインもやってみたいので、早く信頼されるクリエイターになりたいです。
―Q. それでは最後に今後の抱負、目標、こういったことにチャレンジしたい!などお聞かせ下さい。
作風に関しては、良い意味で無指向に磨いていきたいと考えています。でも器用貧乏にならないように、自分の軸となる部分はしっかりと見極めて鍛えておこうと考えてます。そのうえで、いろいろつまみ食いをしていきたいです。まだまだ画力も発展途上で、自分の軸となるスタイルも確立されていないですが、これから成長していく様を、皆さんに見せられたらなと思っています。
―ありがとうございました〜。
これからも甲冑やロボットをモチーフにした作品を期待しています!
風磨さんからのプレゼントです。
こちらから「風磨オリジナル壁紙」をダウンロードできます。
サイズは、1050×1680px と1024×1280pixel、768×1024pixelの3種類です。

風磨
イラストレーション
手描きの質感を守ったデジタルイラストレーションを目指しています。ファンタジーや、日本の甲冑、ロボットなどをモチーフにイラストレーションを制作しております。

【 デッサン道具 】
一般的なデッサン道具を使っています。それとスキャニングの際に画面のゴミを払うのにパウダーブラシを使っています。

【 PC 】
PCはPowerBook、彩色にはPhotoshopCS2を使っています。

【 寄木細工の筆箱 】
見た目や仕組みが面白く、常に玩具を持ち歩いているような感覚で気に入っています。

【 ペン先 】
イタリア土産で貰った物なのですが、使うのがもったいなくてなんとなく飾ってあります。使わないのももったいないんですがね・・・
■おすすめの1冊
『はじめてであうすうがくの絵本』
安野光雅さんの絵は、かわいいのに何処か不気味さがあって幼い僕に強烈な印象を植え付けました。今の僕の創作の原点になっている作品です。
■おすすめの1本
『『夜の蝶』ラウル・セルヴェ作品集』
ベルギーアニメーションの父と呼ばれている巨匠、ラウル・セルヴェの作品集。変幻自在な作風の根底に共通して流れるユーモラスさが鑑賞者の手を引いて別の世界に連れて行ってくれるようです。
■おすすめの1枚
『LIGHT,SLIDE,DUMMY』
MO’SOME TONEBENDER
3ピースバンドのかっこよさというのをこのバンドに教えてもらいました。鬼気迫る3人のサウンドに頭を強く殴られた感覚を覚えます。
※画像をクリックすると拡大画像が表示されます。
【1】下絵を取り込む
鉛筆で描いた下絵をPCに取り込み、コントラスト等を調整します。
【2】彩色
色を塗っていきます。陰影や細かい描写は下絵の段階でしてあるので、ただ下絵に色を重ねていくだけです。さらにニュアンスを出したい部分には、テクスチャーを合成したりもします。
【3】背景色を入れる
背景のグラデーション部分にテクスチャーを合成して、アナログ感を加えます。
【4】雰囲気の統一
キャラクターや建物、空の色味がバラバラなので画面の基調にしたい色を上から重ね、雰囲気を統一して完成です。